外壁シール工事(シーリング工事)は、外壁の隙間や目地部分に防水材を充填して、建物内部への水の侵入を防ぐ重要なメンテナンスです。外壁のシーリング材は時間とともに劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。以下、シール工事の基本的な内容と流れについてご紹介します。
シール工事の役割
1.防水性の確保
シール材は建物の隙間からの水の侵入を防ぎ、内部の構造を水害から守ります。
2.気密性と断熱性の向上
シール材によって隙間を埋めることで、建物の気密性と断熱性を高め、冷暖房効率が向上します。
3.外壁の耐久性向上
外壁材の隙間やひび割れ部分をシールで保護することで、劣化や腐食が進行するのを防ぎます。
シール工事のタイミング
シール材の寿命は一般的に10〜15年とされていますが、以下のようなサインが見られたら早めにシール工事を検討するのが良いでしょう。
•シール材のひび割れや剥がれ
•シール材が硬化して弾力がなくなっている
•隙間が見える、またはシール材が収縮している
シール工事の流れ
1.古いシール材の撤去
劣化したシール材を取り除きます。この工程を「既存シール材の撤去」といい、専用の道具を使ってきれいに除去します。
2.プライマーの塗布
新しいシール材を密着させるために、プライマーと呼ばれる下地処理材を目地部分に塗ります。これにより、シール材の剥がれを防ぎ、耐久性を高めます。
3.新しいシール材の充填
適切な量のシール材を目地部分に注入し、表面を均一にならします。シリコン系やウレタン系など、外壁に適した素材のシール材を使用します。
4.乾燥・硬化
シール材が乾燥・硬化するまで一定時間を待ちます。完全に硬化するまで外壁に負荷をかけないよう注意が必要です。
シール工事の種類
シール材には、主に以下の種類があります。
•シリコン系:耐久性が高く、防水性に優れる一方で塗装はできません。
•ウレタン系:シリコン系より柔軟性があり、塗装も可能です。
•変成シリコン系:シリコン系とウレタン系の特徴を兼ね備え、塗装も可能で幅広い用途に使用されます。
シール工事の費用
費用は、建物の規模や使用するシール材の種類によって異なりますが、一般的には外壁全体で数十万円程度が目安となります。劣化の進行度や目地の量によっても変動するため、専門業者に見積もりを依頼するのが確実です。
まとめ
シール工事は、建物の防水性や気密性を維持するための重要な工事です。シール材が劣化したまま放置すると、雨漏りや内部の腐食など深刻な問題を引き起こすこともあるため、定期的なメンテナンスと適切なタイミングでの工事が大切です。
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